どうも、タニアリと申します。
電子機器に囲まれがちな生活を送らざるを得ない昨今、ふと気が付けばキーボードが必要、あるいはあれば便利だなという機器が身の回りにたくさん溢れている…そんなことはないでしょうか。
だからといって機器1台につきキーボードも1台なんて用意していては、机の大きさが相当恵まれた人でないい限りは置き切れないでしょう。
そんな困ったキーボード難民の多くを救えてしまうキーボード、Logicoolの”K380”は、お財布にも優しい万人受け…とまではいかないけど、結構な人にささるキーボードなんじゃないかというところで、1年以上使用している私が、”K380”をお勧めしたい!
”K380とはどんなキーボードなのか
”K380”は「Logicool」から出ている、Bluetooth専用の無線接続式キーボードです。
発売日は 2020年1月30日(木)と現在においてはそこそこ熟成されているキーボードで、Logicoolキーボードシリーズの中ではお安い部類に入るでしょう。
「ミニマリスト。ファッショナブル。多用途」
だそうでですね、キーボード側から”ミニマリスト”を突き付けてくるという、本来のミニマリスト観とは一線を画すキーボードであるわけですが、カラー展開も豊富で人気は高いキーボードだと思ってます。(記事執筆現在で価格.comだと18位/3222製品)
特徴的な丸いキーは、なかなか他の製品では見ることができない特殊な形状ですが、そのおかげで可愛らしい見た目、ポップな見た目で大変”ファッショナブル”ですよね。
果たして丸いキーという、かつてのタイプライターのような形状が「流行の先端」であるかは兎も角、流行は繰り返すともいいますし、これがファッショナブルであるというのであれば、消費者たる我々はこれを受け入れなければいけないでしょう。
テンキーレスがよい
私個人的な思想に基づくものになるんですが、キーボードのテンキーは不要だと思って育ってきてるんですよね。
いやもちろんあれば便利だと思っています。付いてれば使うんですよ?
でもね、マウスを使う前提で考えると、タイピングする手の位置からマウスまでの距離が遠くなるじゃないですか。
テンキー付きが当たり前だと思っていた時代に、不意にテンキーのないキーボードとマウスの組み合わせで使った時の衝撃たるや、そもそもテンキー付きキーボードでも、一番上の段で数字打てるじゃないか…!と。
そしてこの手の移動距離が短いことで、マウス操作とキーボード操作の切り替えがとってもスムーズになったんです。
数字入力が素早く行えないのはデメリットかもしれません。
でも私は経理のような数字をめっちゃ入力することはほとんどなく、テンキーがついていることで感じるメリットよりも、マウス操作との共存性の方が大きなメリットだと思っています。
となれば「じゃあテンキーレスだったらなんでもいいじゃないか」と思われるかもしれませんが、”K380”はキーピッチが若干短い設計になっています。(通常は19ミリのところ、K380は18ミリ程度)
このせいで打ちにくい…と思うこともあるかもしれませんが、ほぼ違和感なく入力できているので私は調べるまで気にしたことなかったんですが、そのおかげで全体的な横幅が通常のテンキーレスキーボードよりも狭いんです。
つまり、更にマウス操作との親和性が高く、もう心のボーダーレスを実現しているキーボードなんですよ!(?)
電池駆動を侮ってはいけない
最近は充電式の方が一般的かもしれないですが、K380は単4電池で稼働します。
確かに充電式は充電しながら使えるメリットがあったり、電池残量を気にしたり、電池交換を考える必要がないので、煩わしさがありません。
でも、充電式は充電ケーブルを用意しておく必要があるんですよ。
この充電ケーブルがすごい面倒くさい。
全ての製品がUSB-Cだったらいいですよ?でもそうじゃないんですよ、いまだにMicroBだったりLightningだったり様々なコネクタの形状が世の中…というか机にあふれています。
ただでさえあるだけで面倒なケーブルを、キーボードやらマウスやらの稀に充電する機器のために用意するのも腹立たしく、且つ充電しながらでも使えるようなレイアウトにせねばならず、邪魔だからしまっておけば今度はケーブルを出してくるのが億劫…。
はい、充電式なんていいことない。
電池式なら電池が切れたら交換するだけ。
しかもリモコン等の機器に結局使うので、キーボード専用に電池を置いておくとかじゃないんですよ。家庭の備蓄から普通に使えるんですよ。
勿論、電池式は家に電池がなくなったらそれっきりです。
特に”K380″はBluetooth接続のみの対応で、USBケーブルをつないで給電しながら使用するってこともできません。
コンビニで電池は買えますが、すべての人が徒歩圏内にコンビニがあるとは限りません。
これをメリットと思うかデメリットと思うかは環境や考え方が大きく関わってきます。
普遍的なメリットをあげるとすれば、バッテリーがヘタってくるという心配が不要なところです。
スマホでも長い時間使用していると、充電の持ちが悪くなってきますよね?
結局充電を行うバッテリーは、繰り返し使えるとはいえいつかは寿命がやってきます。
バッテリー内蔵タイプでは簡単に交換もできないですし、バッテリー駆動が苦しくなれば常に充電しながらの使用になりますが、それはもはや有線機器なわけです。
その点、乾電池の交換で済むのであれば、製品そのものが壊れない限りは基本的にはずっと使用できますから、充電式のものより長く使える可能性が高いです。
重い、だがそれがいい
軽いキーボードって、凄い打ち心地がイマイチだったり、打鍵時のたわみが気になったりするんですが、K380は重さ432gです。
もう全然軽くないんです、全っ然軽くない。
製品ページではファッショナブルな軽量キーボードな謳われ方をしていますが、実際に432gという重量のキーボードが果たして持ち運びに適したキーボードだと言えるでしょうか。(COMBO TOUCH、お前の事も言ってんだぞ)
折りたたみキーボードや、それこそ同社から発売されている「Keys to go」は軒並み200g以下の製品ばかりで、これぞ持ち運びキーボードという重量です。
このウェイトを知ってからの423g、持ち運ばれようという気概をもう感じないですもん。たとえば無印iPadが490gでね、K380と一緒に持ち運んだらただただ倍なんですよ。
じゃあ据え置きで使いましょう、となると423gは机上の移動などに悩まされるような重さではなく、たわみなどが発生するような不安定な重さでもない…。
打ち心地も十分「普通のパンタグラフ式キーボード」の感覚で、安っぽさも全くないですし、それこそ最近の世界最軽量的なノートパソコンのキーボードなんかよりははるかに打ちやすいと思います。
つまり、423g、ちょうどいい!!
ボタンが丸い
まぁメリットでは決してないと思う。
タイプライターのイメージなのだろうか、垢抜けている感というかオシャレ感は増しているように思うけど、特別使いやすいと思ったことはないですし、使いにくいと思ったこともないです。
若干キーが特殊なだけの、普通のパンタグラフ式キーボードって感じなので、ノートパソコンについているキーボードなんかをメインに使っている人にとっては、とっつき易いキーボードだと思います。
万が一違和感を感じるようなことがあったとしても、それは一時のもので、人間はあっという間に慣れます。
私はもうK380を叩きすぎて、キーボードのキーが丸くないと逆に打ちづらく感じるようになりましたもんね、嘘ですけど。
マルチペアリング3台
基本的にBluetoothは1対1での接続が基本である。当然、利用中においては1対1ではあるものの、ボタン一つあるいはスイッチ一つで別の機器に接続を切り替えられるのがマルチペアリングキーボードの特徴です。
K380の場合は黄色いボタン(本体カラーによって異なります。F1~F3相当のキーです)を押す事で切り替えが可能。しかも3台に接続を切り替えられるので、PCとタブレットとPS5…みたいな登録の仕方が可能なのです。
お手持ちのスマートフォンと組み合わせて仕事中でも即座にスマホにペアリングを切り替え、誰にもバレることなくスマホからLINEの返信をするなんてことも可能なわけですね。
マルチペアリングのキーボードも恐らく探せば沢山あるんでしょうけど、通常の1対1で接続するキーボードと比べれば圧倒的に種類が少ないです。
そんな中で、日本語配列に対応していてテンキーレスでマルチペアリングの製品なんかもっとないでしょう。いや、もう消去法的にもK380に行きついてしまうんですから、考えるのをやめてK380を選んでもいいと思いますよ?
キーボード界のチャンピオンでありマルチペアリング親方もいるけど…
とはいえ、マルチペアリングだけの観点でいえばもっといいキーボードはいくらでもあって、K380ならではの良さってわけではありません。
基本的に3台までという製品が非常に多いですが、みんな大好きHHKBであれば4台までのマルチペアリングに対応していたりします。
流石はキーボードの王様といったところですが、普通の人が買うようなキーボードではないですし、そもそも普通ならね、3台も接続できれば十分じゃないですか。
4台も繋ぐ先があるって、何台機器とモニターがあるんですかね?ってなもんですし、いくら打ちこごちも最高であると言われたところで、そのキーボードの金額に年間打鍵数が見合わないよねってなもんです。
スーパーカーと軽自動車を比べているようなもので、HHKBとK380なんかもう原理が同じだけで目的やターゲットも全然異なるので、そもそも比べることが違うんですが、文字が打ててマルチペアリングができるという機能がほぼ一緒で、お値段は最上位HHKBの1/10ですからね。やっぱK380ってコスパすげーや。
結論、K380が1台あれば大抵なんとかなる
使用している機器によっては有線じゃないと困るケースもあるので、すべてを万事解決してくれるものではないものの、ある程度の利用シーンを網羅的にカバーできるキーボードがK380なのではないかと思っています。
時代としてデスクトップパソコンよりもノートパソコン全盛な時代で、メカニカルキーボードだの静電無接点だの、背の高いキーのキーボードは使いにくい…という人が多いことでしょう。
そんな時代にあわせた低廉価格で必要十分な機能を兼ね備えたキーボードこそ、K380じゃないかと!
いや、そりゃ私だって本当はHHKBが欲しいなって思ってました。
でも値段的にカートに入れるだけでも震える指…。我が家に無数に転がる中華メカニカルキーボードや、自作のメカニカルキーボード…そこそこお金がかかっている中で、最後のキーボードとして選ぶのもアリではありました。
HHKBの購入を考えたり、実際K380を買ったのも、リモートワーク用にどうしても日本語配列キーボードじゃないとストレスがマッハだった…という理由がはじまりではあったんです…。
でもリモートワークがそもそもいつまで続くかが大変不透明で、いざ会社に行くとなると、家でタイピングする時はUS配列のキーボードの方が色々手間がかからないんですよね。(HHKBは日本語配列の方がキーがびっちり詰まってて好き)
ということもあって、もうかれこれ1年以上続くリモートワーク生活を支えてくれているのはK380だったりします。
理不尽な命令などに伴うイライラした気持ちがしっかり乗った激強タイピングにも耐えてくれますし、Bluetooth接続にも関わらず、チャタリングなど不安定な挙動も見せたことありません。
大枚は叩けないけど、便利で質のいいキーボードが欲しい人は是非LogicoolのK380を検討されてみてはいかがでしょうか。