どうも、タニアリと申します。
僕は元携帯屋さん(家電量販店で全キャリアやってた)ってことで、今まで携帯に関する相談事をそれとなくされることが多かったです。
最初は「パズドラ?管轄外だわ知らん!」とか、「iPhoneかAndroidどっちがいいか?今使ってるのと同じのにしとけば!」みたいな適当にあしらってたんですが、なんやかんやと
今ドコモなんだけど、auに乗り換えたら安くなる?
みたいな疑問にお答えするべく見積りを出すところまでサポートしてたんですね。
その中で、今どきではMVNOも比較対象にしなければいけないので、
格安スマホは検討しないんですか?
と言っても、元々そこまで興味がない人だとよく分からないから不安なわけですよね。
そして興味がないから別に調べない…昔からある3大キャリア使ってた方が楽ですもんね。
でも、
- 自宅は固定回線引いていて
- 月々電話も殆どしないし
- 月の通信量も1GBあるかないか
そんな状況だと、もう搾り取られているに近しい状況ですよ!
僕は積極的に何が何でも格安SIM最強!という訳ではないですが、選択肢のひとつとして検討しないと勿体ないと思ってます。
折角なのでどういったものかを説明させて頂きたく思います。
とはいえ、僕もすっかり素人なのと技術的な話はちっとも分からないので、携帯コーナーのうさんくさい人がお客さんに説明してる…くらいの感覚でご覧下さい。
そもそも格安スマホ(格安SIM・MVNO)ってなんなの?
まずは仕組みを簡単にご説明しますね。
今や様々な格安スマホが誕生していて、家電量販店でのパッケージや端末の販売も行われていますし、会社によってはショップとしての展開もしています。
個別の会社を一覧することはしませんが、今の携帯事情を以下のように分類します。
携帯事情分類 3大キャリア
ドコモ・au・ソフトバンクの3社です。
言わずもがなの携帯電話会社のキングであり、個人も法人も大多数の方が契約されていることでしょう。
もはや競争性など皆無、エリア的な差もほとんどなくなり、同じような契約プランで同じような料金で使えます(メリットと言えなくもない)。
料金は高いですが、その分回線が非常に速くて安定しています(エリアの広さではない)。
また、痒いところにも手が届くように様々なオプションも提供されているため、使い方によっては3大キャリアのままの方が良いという方も沢山いらっしゃるかと思いますね。
携帯事情分類 準キャリア(サブブランド)
サブブランドの方が一般的な呼称です。
UQモバイル・Y!モバイルが該当します。
UQモバイルはKDDI(au)の子会社が行っているMVNOサービスで、Y!モバイルはソフトバンクの子会社ですね(つまりドコモはないのです)。
料金は丁度中間ですが、回線品質が他の格安スマホと比較してかなり良いです。
子会社なので、儲けになるように親元が多少頑張るわけですよね。
今回は特にお話に絡んでこないです。
というか、一緒くたに考えちゃいます。
携帯事情分類 MVNO
mineo・IIJmio・LINEモバイルなど…もう一覧にしたら大変な事になるほど様々ですね。
最も料金の安くなる、所謂“格安スマホ”です。
この記事ではこれが焦点となりますが、料金が大変安いかわりに通信品質がいまひとつ。
通信の品質については次の項目でご説明しますね。
3大キャリアの通信網を間借りして運営しているので、通信設備(基地局とかね)のメンテナンスや増設にお金をかけなくていいので安いといった仕組みです。
ライトユーザの方こそMVNOにするべきとも思うんですが、そういう層がたどり着くためのハードルが高いという矛盾がなんとも。
料金と通信の品質でグラフ化するとこんな感じ。
ざっくりな内容ですが、感覚的にこんな感じだと考えておいて問題ないと思います。
通信の品質ってなに?エリアに違いはあるの?
格安スマホにしたら繋がらなくなるんじゃないの?
という不安、不正解ですがある意味では正解です。
エリアに違いはない
格安スマホは3大キャリアの回線を間借りしているので、エリアに違いはありません。
ドコモ・au・ソフトバンクの携帯が繋がる場所であれば、対応周波数の問題を除けば、格安スマホでも同様に繋がります。
なので安いから圏外になってしまう…という心配はしなくて大丈夫です。
ただし、ややこしい話ではありますが機種によって電波状況の違いは存在します。
格安スマホでは本体を自由に選べますが、機種によって掴める電波に違いがあります(対応周波数の違い)。
これはauとかソフトバンクとかの違いではなく、同一キャリア内での話になるんですが…小難しいのでここではスキップとします。
通信速度は下がる
避けて通れないのが通信速度の問題です。
お昼頃や一般的な就業後の時間、夕食後の時間あたりは特に顕著で、体感できる程度には遅くなります(そういった時間帯はピークと呼ばれます)。
これは3大キャリアであっても同様なのですが、そもそも通信に使用するパイプの太さに違いがあるため体感しづらいんですね。
よく道路と車に例えられるんですが、それに倣って以下のように示します。
データの流れるパイプを道路(車線)と仮定して、データを車とします。
車の速度は常に一定で、車1台で送られる(送る)データ量も一定です(データのやり取り云々はあまりに複雑なので割愛)。
車線はデータ通信のためのパイプの太さを表しますが、当然3大キャリアは沢山の車線を管理・使用しています(上記の図では2車線)。
格安スマホに間借りさせるとしても、自分のところが困る程は貸せないですよね?
なので格安スマホにはちょっとだけ車線を貸します(上記の図では1車線)。
ピーク時は狭い車線を多くの人が契約して車を走らせるので、車の流れが悪くなります。
だから遅いんです。
たとえば高精細な写真や動画データは多くのデータが必要となります。
「車1台で送られる(送る)データ量も一定」と説明した通り、すべて見られるようになるには何台もの車を移動させないといけないんです。
通信速度が遅くてもテキスト(LINEやTwitterくらい)なら見れるというのも、テキストはデータ量が多くないため、多少混んでいても車の移動数が少ないのですべてのデータを得るのに時間がかからないからなんですね。
間借りしているキャリアに引っ張られる
例えばドコモの回線を間借りしている格安スマホを使っているとしましょう。
ある日、ドコモで重大な通信障害が発生してしまい、ドコモの電波が完全に停波してしまいました。
ドコモユーザは勿論携帯電話を使えません。
そしてドコモ回線を間借りしている格安スマホユーザも使えなくなります。
昨今はあまり通信できなくなるほどの障害が起きていないくらい安定しているので、あまり問題視することもないとは思いますが、意識だけは持っておくといざという時に何が起きているのか把握しやすくなるでしょう。
まとめ!格安スマホも3大キャリアも根っこは一緒だけど安い理由は通信速度にある
最も基本となる
- 電話
- メール等の文章でのやり取り
- Webページの閲覧(動画等も含む)
における、電波のエリア事情はドコモやauを選んでも、格安スマホを選んでも、基本的に差はないです。
差が出るのは通信の品質(通信速度)で、
- 格安スマホは3大キャリアから通信を間借りしている
- 間借りなのであまりにたくさんの通信をスムーズに処理はできない
- たくさんの人が使う時間帯は遅くなる
という弱点を抱えていて、言わば値段の安さ分遅いってことです。
通信の遅さはデメリット的な説明となりましたが、格安スマホの仕組みとしては以上です。
難しく考えず、「格安スマホにしてもエリアは変わらないけど、ちょっとネットが遅くなるんだなー」くらいに考えてもらえればよいかと思います。