どうも、タニアリと申します。
古いパソコンを処分する時、その中に入っているデータってどうしてますか?
僕の場合、外付けハードディスクに必要なデータは全部移して、ソフトとかは改めてインストールして、設定ファイルを再度読み込ませたり…ってな感じなんですが、外付けハードディスクにデータの移し漏れとかあると最悪ですよね。
まだ古いパソコンが普通に動いて、手元にあるのなら良いんですが、動いてたとしても破棄前提に既に初期化してしまったら目も当てられませんね。
そんな恐ろしい出来事、常に気を付けていれば起きるはず…
起きたんですねー。
僕のパソコンではなかったのですが、思い出にカテゴライズされる大切なファイルがない。
あの日あの時あの場所で撮った動画データがない。
僕にはデータをサルベージするだけの知識はないし、そういった類のソフトやら接続するためのケーブル等々も持っていません。
僕は頼りにならない、頼るなら外部の力しかない!
と、ハードディスク等の記憶媒体から消え去ったデータを復旧してくれる業者さんに見積をお願いしてみました!
- 10年前のノートPC内臓ハードディスク。容量は320GB
- データ消去の要因は初期化(その後OSセットアップは未実施)
- 救いたいデータは動画データのみ
という条件のもと見積を取ってみましたら、
データ復旧する・しないに関わらず6~16万程度。
… … …け、結構幅があるんですね。
結構幅があるんですねじゃない、お高いなー! そりゃそうなのかもしれないけど、お高いなー!!
業者さんの選定と機器を送るまで
Googleで「HDD 復旧 業者」などと検索すればいくらでも復旧業者が引っ掛かります。
検索トップに出てくるようなところであれば、それなりに大きいところなのかもしれませんが、如何せん復旧業界にはまるで詳しくないもので、どこなら安心であるとかはさっぱり分かりません。
とりあえず復旧率が高くて「成功報酬型」であるところを狙い目にしつつ、最初の依頼から感じが良さそうなところをチョイスしてみました。
依頼をサイトのフォームからかけて、その後かかってくる電話で簡単にヒアリングの実施。
ハードディスクのメーカーとか、いつ頃購入したとか、現在の状態とかを聞かれました。
一応、今回の僕のケースをおさらいです。
- 10年前のノートPC内臓ハードディスク。容量は320GB
- データ消去の要因は初期化(その後OSセットアップは未実施)
- 救いたいデータは動画データのみ
ヒアリング後、復旧可能かどうかの診断を行うため機器の送付を依頼されます。
精密機器である以上、それなりに頑丈な梱包が求められると思うんですが、僕は既にノートパソコンから抜いていたのでハードディスク自体はとても小さいし、それなりに軽い。
段ボール箱に入れて送ると、まるで某ネット通販さながらの過剰包装感が否めない…しかも緩衝材も大量に必要になる…どうしたものか…。
そして決断した。
100円均一で買ってきたプチプチをぐるぐる巻いて、デカい封筒に詰め込んで送ることに。
マーケットプレイスで買った中古本のような扱いになり、伝票にある品目「精密機器」が虚しくなってきましたが、これがいまの精一杯なんだ…!
ちなみに僕が使った業者さんでは着払いでOKでした!
そして最初の見積もりへ
機器到着したかはよく分からないまま、2日の時間が経過しました。
20時頃じゃないと電話に出られない、と伝えていて、分かりましたと言われていたのにも関わらず、14時頃に電話をかけてきた辺り、データ復旧への想いを試されている気がします。
最初の電話は、
「エンジニアから更にヒアリングして欲しいということで、お電話してます」
どうやら結構難航しているのか、動画ファイルの拡張子(.mov、.mp4とか)や、撮影機器からどうやってパソコンにデータを入れたのか(ソフトを使ったのかそのままコピーしたのかとか)、いつ頃のデータであるのか、どんな内容の動画データなのか。
動画の内容まで言えっていうのは、結構踏み込んだ質問だと思うんですよね!
この時点で少しだけ価格に触れられ、「最低でも10万はいくと思います」とのことでした。
動画データは複雑らしく、サルベージしても再生されない、音声が出ない、映像が出ない、ノイズ入りまくる、などなどの問題が発生しやすいそうで、ちゃんとした形での復旧は大変なんだそうです。
更には一部破損やエラー等で読み込めないのと違い、初期化なので当然そこにファイルは存在しません。
エラーで読み込めないレベルなら曰く「5万円くらい」らしいですが、初期化の場合は更にお高くなってしまうようです。
とりあえず引き続き復旧できそうか診断作業をしてくれるそうですが、僕はこの時点で
「最低でも10万では無理だろ」
ってちょっと思ってました(尋ねてみたら無理でした)。
—
そこから更に数時間後、見積のお電話が鳴りだす。
電話で見積り、記憶勝負っておかしくない?と思いましたが、とりあえず以下のような料金を提示されました。
- 技術料 10万円
- 成功報酬 0~6万円
成功報酬についてはデータの復元度によってということですね。
10個のデータを救ってほしい、でも5個しか復元できませんでした! なら3万円っていうイメージ。
まぁしかしこの金額が妥当なのかどうかの判断がまるでつきませんね。
大体どこに出してもこんなもんになりそうな予感は凄くするんですが、比べる術がないのでどうにもこうにも…。
比べる以前に、こんなにお金出ないし。
このお金使って新しい思い出作りに旅行とか行った方がよくない?
…とりあえず依頼元へも確認してこの金額であれば断念する、ということで申し訳ないですがお断り。
突然の裏メニュー!
特に引き留められるようなこともなくあっさりと「機器返送担当」へ電話を回すというじゃないですか。
担当の方から住所等の確認が入り、終わるかと思ったその時でした。
「皆さんにお伺いしてますが、お断りされる理由ってなんですか?」
…始まったな。
とりあえず金がないので払えない旨を伝えると、返送担当者は続けます。
「データの復旧ってお急ぎなんですか?」
急いでない、なんだったら2年くらいは待てる…もしかして、後回しでも良ければお安くなりますよ、っていうことなんだろうか。
意味のない質問をする必要もないし、流れとしては妥当じゃないですか!
そうだ、時間なんてくれてやる! だから、安くしてほしい!
「実は、弊社の技術指導先会社がありまして…」
つまりは弟子みたいなもんですか?
以降の話をまとめるとー…
- 技術指導先会社に機器を渡す。そこで復旧してもらう
- 人がいないし設備の数も少ないから時間がかかる(2週間って言ってた)
- その分値段は安くできる
どのことで、親方による弟子への仕事の斡旋って感じなんでしょうか。
その会社の名前は言わなかったですが、規模の問題でやってることは同じ、復旧率は大きく変わらない…とのこと。
とりあえず、見積り出してくれるということだったので、試しに出してもらうことにします。
—
10分程度後、すぐに電話が鳴る。
見積金額を聞いて驚愕、「6万~7万円でOKです」とのこと。
半額以下やんけ!嬉しいよりも、弟子の腕に対して不安を抱くレベルだわ!
さらに、内訳を聞いて更に驚愕。
- 技術料 2万円
- 成功報酬 1万円
- 何かのクラウドサービス1年間 4万円
半額どころじゃなかった、技術料は1/5だった。
会社の売り上げは3万、後はオプションサービスのインセンティブが入ってくるという事か…。
なんか、なんか違うよなー! って感じがしちゃうんですけど、どうですか。
親方→弟子パイプだからこその料金かもしれませんが、あまりにも価格差があるのと使いもしないサービスに加入させられるという、精神的ハードルを越えられそうにない!
「ごめんなさい…」
僕は、断った。
まとめ!データのバックアップはしっかり取ろうね
はい、いいですか。
- 容量320GBのノートPC(10年前)内臓ハードディスクを
- うっかり初期化してしまい、しかもデータがバックアップ取れてなかったら
- データを救うのには6万~16万円かかる
ので、気を付けましょうね!!
これが全部テキストデータだったらもう少し料金がお安くなったりしていたかもしれません。
僕が見積を出したのは上記条件にプラスしてサルベージして欲しいものが「動画データ」であることでした。
でも、動画云々に限らず個人でサルベージしたいデータって大概が思い出系だと思うんですよね!
ハードディスクに限らず、デジカメやスマホに挿してたSDカードが急に認識しなくなった! なんて世界中あちこち起きてますから、これもバックアップ必須ですよ。
サルベージするより、バックアップにかかるお金は絶対に少ないですからね、今は外付けハードディスクも安くなりましたし、SSDも手が出る値段になってきました。
バックアップの取得、そして確実にバックアップがされているかの確認はしないとダメだなぁ、と改めて認識させてくれる事件でございました。
ちなみに、初期化されたハードディスクについては、依頼元は諦めていませんが…果たして。