どうも、タニアリと申します。
最近、奥さんのMacBookがさすがに古くなってきたので、そろそろ新しいのに買い替えようかーなんて話をしていたんですよ。
ただ、ティム・クックによるサイレント値上げ改定の宣告をすっかり見逃していましてね。SNSでガジェット界隈が「値上げされたぞ!」とざわざわしているのを見て初めて気がついたわけです。
緊急で買い替えないとマズいわけでもないし、今回は見送ろうか、という結論になりました。急を要していなかったからよかったものの、ガジェット好きを自称しておきながらアンテナを全然張っていなかったなぁ……と反省しきりなわけですが。
ちなみに、どれくらい値上げされたのかなーと思ってオンラインストアを確認してみたんですが、MacBook Airの最小構成ですら以前より4万円近く高くなっているわけです。
いや、さすがに驚きましたよね。特にSSDやメモリを少し増やそうとしたときのカスタマイズ価格がとんでもないことになっていて、もはや一般消費者がストレージに出していい金額ではないなぁ……というのが正直な印象です。

なぜSSDとメモリはこんなに高いのか?(Surface 8GBモデルの矛盾)
そもそも、どうしてこんなにストレージが高騰しているのかという話なんですが、これには昨今の「AI特需」が深く絡んでいます。どう考えてもこれが原因です。
生成AIのブームによって、世界中の巨大なデータセンターで大容量・超高速なエンタープライズ向けSSDや、高性能メモリ(HBMなど)の需要が爆発的に増えているわけなんですね。
半導体メーカー各社も、利益率が高くて売れまくるサーバー向け製品の生産を最優先にするわけで……。その結果、私たちが普段使うPCやスマホ向けの汎用パーツの生産が後回しにされ、市場全体の価格を押し上げています。
NANDフラッシュのコントラクト価格は、2026年第1四半期に33〜38%上昇し、第2四半期には70〜75%の急増を記録した。大手メーカーはAIサーバー向けの大容量エンタープライズSSDにリソースを集中投資しており、一般向けクライアントSSDの供給制約が続いている。
TrendForce — TrendForce Reports

しかも悲しいことに、市場調査の予測を見ても、この供給不足が解消されて本格的に価格が下がり始めるのは「2027年後半以降」と言われています。これは主要メーカーが計画している新規工場の本格稼働やプロセス移行にそれだけの時間がかかるためで、つまり当面はこの高値と付き合っていかなければならない現実があります。AIに殺されるってこういうことでは?
この部材高騰のあおりを受けて、メーカー側の製品戦略もなんだか歪んできています。
Microsoftが今月、アメリカ市場向けにSurface ProやLaptopの「8GBメモリ」構成モデルを急遽投入したんですが、これがまた実にチグハグなことになっていまして。
というのも、Microsoft自身が提唱している「AI PC(Copilot+ PC)」の最低要件はメモリ16GBなんですよ。つまり、価格を抑えるために出したこの8GBモデルは、AI PCを名乗るくせにオンデバイスAI機能が一切動かないわけです。
しかも、8GBのPCって現代では正直 「まともな製品」として常用するには使い道がかなり限定されますよね。AIの進化のために部材高騰し、そのせいでAIの動かない低スペックPCを出さざるを得なくなっている……なんだか本末転倒な話です。
水道管と水道代のジレンマ:誰も水栓を捻れないAIのインフラ化
みんなが便利に暮らすために技術を進歩させているはずなのに、それを使うための道具(PC)が高すぎて誰も手を出せない。
これって例えるなら、「水道管の老朽化を防ぐために最新鋭の超ハイテク技術を投下した結果、水道代が爆上がりして、誰も蛇口を捻れなくなった」みたいな状態ですよね。
このデータセンターの電力食い問題やコスト増は、ついに国家レベルでも懸念され始めています。欧米の政府や電力規制当局(米国のFERCなど)は、送電網への負荷や家庭への電気代転嫁を防ぐために、データセンターの新規接続に対する規制や建設モラトリアムの検討に入ったようです。
便利だからこそ、持続可能なものであってほしいですよね。最近はローカルで動くLLM(大規模言語モデル)も、一般のコンシューマPCで動かせるようにモデルの軽量化・省力化に舵が切られつつあります。トップランナーたちも、ただ性能を追うだけでなく、省力化の方向に本気で向き合ってくれるといいなと思うわけです。
【Mac/Windowsの代替案】中古・整備品、いっそ「Linux」や「Chromebook」という選択肢
そんな「まともな新品PCが買えない」時代において、私たちはどう生き残るべきか。まずPCの調達に関しては、Appleの認定整備済製品や、良質な中古PCを狙うのが現実的な逃げ道になりそうです。
もしライトユーザーであれば、いっそ「Linux」という選択肢も本気でアリだと思います。多少古くてスペックが頼りないPCでも、LinuxOS自体は非常にサクサク動いてくれますし、実はローカルAI関連のツールも問題なく動かせるわけです。
ただ、Linuxが最初から入っているPCなんて市販ではほとんどないので、結局は自分でOSを書き換えるハードルや、ベースとなるPCを仕入れる必要がある点がネックなんですけどね。

それなら、もっと割り切って「Chromebook」にするのも面白いかもしれません。デスクトップアプリは動きませんが、今はほとんどの作業がWebサービス上で完結する時代ですからね。
スマホやタブレットと違って、「モバイルアプリの引き伸ばしではなく、デスクトップ版のフルブラウザが動く」という点が最大の強みです。この「モバイル端末でありながらデスクトップとして動く」というアプローチの価値については、実は別の端末で面白い体験をしているのですが……これについてはまた後日の記事でじっくり語ることにします。
【ストレージ対策編】内蔵は「最小限」が正解。強気な価格差は外付けで回避せよ
話をストレージに戻しますが、PCを買う際はやはり内蔵SSDは「最小限」で抑えておき、データ保存は外付けSSDなどに逃がすのが現実的なアプローチです。
というのも、現行のM5チップを搭載したMacBook Airなどの場合、ストレージを512GBから1TBにするだけで、差額として「54,000円」も上乗せされるわけです。1TBから2TBならさらに90,000円、2TBから4TBにいたっては180,000円が追加されます。さすがに頭痛がしてくるレベルの強気すぎる価格設定ですよね。
しかも、市販の高速なM.2 SSDも昨今は値上がりしていまして、1TBが2万円前後しますし、1万円台前半で買えるのはせいぜい500GB程度という現実があります。それでも、Appleの追加料金に比べれば遥かに安いわけです。
ちなみに私の場合、製品としての綺麗なポータブルSSDは2つくらいしか持っていません。その代わり、余った内蔵SSDにSATA-USB変換ケーブルを挿しっぱなしにして使ったりしています。
※ただしこれ、常時接続するとホコリや静電気が直撃しますし、電源供給も不安定になりやすいので、データの破損リスクがあって本来は全く推奨されないやり方です。真似する人は完全に自己責任で……。本来はちゃんとした外付けケースに入れて保護するべきなんですけどね!
他にはスタンド式のケースや大型のケースにHDDをそのまま挿したりしてやりくりしています。デスクトップPCの後ろを覗くと、そんなケースにも入っていない「むき出しのストレージ」が計6本もぶら下がっているカオスな状態なんですが、まぁこれで何の問題もなく使えているわけです。見た目はあれですが。

一方、microSDカードが挿せないスマホの写真容量問題には、Appleの「共有アルバム」を使った容量節約術がおすすめです。
私も昔、写真の管理に困ってiCloudの50GB/150円という絶妙な手軽さに揺れた時期があったんですが、思い出は残したいけど大昔の写真を毎日見返すわけでもないな……と思い直しまして。そこで「共有アルバム」に写真を全部逃がすことにしました。
共有アルバムにアップした写真は、多少画質は劣化するものの、なんと本体やiCloudの容量を一切消費しないという神仕様なんですよ。スマホの画面で見る分には画質の劣化も全然気になりませんし、iPhone時代はこれで完全に乗り切れました。
今はAndroidをメインで使っていますが、ブラウザから共有アルバムにアクセスして閲覧だけでなく写真の追加もできますし、手元にあるiPad mini 7からも写真の追加やアップロードが容易にできるので、現在もクラウドへの常時サブスク課金を回避してやりくりできています。
どうしても足りないなら「お尻を決めて」クラウドに逃がす

いろいろ整理してもどうしても容量が足りない、外付けを持ち歩くのも面倒……という場合は、期間を定めてクラウドストレージを借りるのも手です。必要な容量は人それぞれなので、一概にプランは決められませんが、用途に合ったものを選べばよいと思います。
毎月ダラダラと払い続けるサブスクは避けたいですが、「2028年の本体買い替え時まで」とか、お尻の期限をしっかり決めて課金するなら延命策としてアリだと思います。
もし借りるならGoogle Oneなどがおすすめで、ストレージが増えるだけじゃなく、高精度なAI「Gemini Advanced」が使えるプランもあります。
どうせ月額料金を払うなら、大容量の保管庫として使いつつ、AIアシスタントを全力で使い倒して仕事やブログ作業の生産性を上げる。それくらいの意欲があれば、高価な内蔵ストレージを無理に買うより、トータルの体験価値は高くなるはずです。
結び:耐える時代の終わりには「超圧縮技術」が待っているかも?
半導体が高騰しているからといって、高い製品を無理に「内蔵盛り」で買って消耗するのは一般消費者としては得策ではないわけです。
デバイス本体の買い替えは2028年あたりまで粘るか、どうしても急ぎなら整備済製品や中古を狙う。倉庫データ用のHDDも最近は値上がりしているため、安易な買い増しはせず、とにかく不要データを小まめに消去して「耐える」のが基本です。
ただ、こうした「ストレージが足りない、高い」という人類共通の危機を逆手にとり、近い将来、信じられないような「データの超高圧縮技術」なんかがAIの力で爆誕するかもしれないな……なんていうワクワクする妄想も膨らむわけです。
とりあえず私も、デスクトップの後ろでカオスになっている6本のむき出しストレージたちをもうしばらく愛でながら、データの整理整頓に励んでこの時代の荒波を乗り切ってみようと思います。




